
今日も明日も
第20章 countdown
「…イキたいなら、自分でやったら?」
思いもしなかった、相葉さんの言葉に
瞬きを忘れたかのように
目を見開いた
「…っ!」
どうしてここまでされなきゃいけないのか、分からない
元はと言えば、相葉さんの浮気が原因で
それをはっきりさせたくて、ここに来たはずなのに
何で俺がこんな目に合わなきゃいけないの?
だけど
体を燻らせる熱は治まるどころか
頭の先から爪先までを侵食してきている
「く…っふ…」
自分がおかしくなる前に何とかしたくて
相葉さんから顔を反らし、震えながら自分の手で
自身を握りしめた
「んあ…っ」
一度握ってしまえば、箍が外れたかのように
自ら追い詰めていくだけで
見られている羞恥心とか
自虐心なんてのは
涙と一緒に流れてしまったらしい
「あ…も…っああ!」
ようやく訪れた絶頂は
脳みそを溶かす位の快感を、俺にもたらせた
「は…っぁぁ…」
乱れる息のまま、余韻に浸る
…相葉さんの存在を、一瞬でも忘れた時間だった
