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今日も明日も

第22章 のんりある 旅行編



唇に触れる、柔らかい感触

時折はむっとそれに自分の唇を挟まれるのが

こそばゆくて、気持ち良い


…ああ、キスされてるんだ



俺が横になって、しばらくしたら

相葉さんが動きだしたのは気付いていた

テーブルを回って、傍に来たのも分かってた


だけど

敢えて寝たフリをして

意識だけは相葉さんの空気に集中してた


フワリとした吐息を感じると同時に触れた

相葉さんの唇



触れたり挟んだりを楽しんでるみたいだから

そのままにしてたのに


「起きてるくせに」

唇を離した相葉さんが、クスクス笑いながら

耳許に囁いた


「…知ってたの?」

耳を擽る吐息に首を竦める


「瞼、動いてたもん」

耳を甘噛みしながら、俺の上にのし掛かる

真上に来て、俺を見下ろすと

再び唇にキス


「まだヤらないからね」

軽く、相葉さんを睨む

「えー…何で?」

まだ、本気じゃない返事に

まだ間に合う、とさっさと相葉さんの下から抜け出した



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