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今日も明日も

第22章 のんりある 旅行編



「せっかく温泉来たのに、何してんの」

相葉さんのおでこを小突く

「だって目の前にかずがいるから」

小突かれたそこに手を当てて、笑った


「…ばーか」


立ち上がって、備え付けの扉を開ける

用意してある浴衣と、タオルを取り出して


「風呂、行ってくる」

「あ、ねぇ…」

「なに?」

「部屋にも、露天風呂あるよ」


…知ってるよ

入りたいけど、今入るのは絶対危険じゃん

まだ、夕食にもなってないこの時間に

また前みたいに襲われたらたまんないっつーの


「相葉さん、留守番よろしく」

わざとらしく、女の子みたいに首を傾げて

何か云いたげな相葉さんを残したまま

鍵を持たずに部屋を出た



変なとこで律儀な相葉さんだ

こう言われたら、おとなしく部屋で待ってるだろう


…これも、付き合いながら見つけた

相葉さんの良いところ




俺は、ほぼ貸切状態の大浴場を

一人ゆったりと

それこそ逆上せそうになるまで

堪能する事ができた

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