
今日も明日も
第22章 のんりある 旅行編
「んぅ…っ」
逃げる事も出来ずに、唇を奪われる
…マジで待て
もうすぐ夕食が運ばれてくる時間だってば
必死に相葉さんの肩を押して、拒否の意思表示をして見せたけど
するっと咥内に入り込んだ舌が絡み付いて
俺の思考を段々と奪っていく
…でも!
流されるわけにはいかない
仲居さんに痴態を晒してたまるかっての
「いってぇぇぇぇぇ!!」
今ある力の限りを使って
俺は相葉さんの頭に拳骨を降り下ろした
衝撃に唇を離したどころか、両手で頭を抱えて
俺の胸のあたりに顔を埋める
かなり痛いとは思う
だって俺の手も、ジンジンして痛い
…でも、悪いのはまたしても相葉さんだし
「マジで痛いって…」
だけど
涙目で訴えてきた相葉さんを見たら
…さすがにちょっとやりすぎたかな、って思えて
「盛るからだ、バカ」
口ではそう言うけど、殴った所をそっと擦ってあげた
