テキストサイズ

今日も明日も

第22章 のんりある 旅行編



やっぱり恥ずかしさが取れないから

俺が先に入ってる事を許してもらった


少し時間を置いてから


「かず、入るよ」

相葉さんが、お盆に乗せた徳利とお猪口を持って

どこか嬉しそうに姿を見せた


腰にタオルを巻いてるとは言え

目のやり場に困って目を逸らしてしまう


「ちょっとここに置くよ」


俺の動揺なんて気にもせず

お盆を風呂の岩のとこに置いて、相葉さんがさっさと体を洗い出した


そろそろ来るな、って雰囲気を察して、端っこに移動する

縁の岩に、両腕を置いて

そこに顎を乗せて

何となく、目を閉じた



ちゃぷん、とお湯が揺れて

お湯の嵩が増してきて

相葉さんが沈んで来たのを感じたから

ゆっくりと目を開ける


「お待たせ」

にっこりしながら、俺の湿った髪を撫でた

「別に待ってねぇし」

恥ずかしいから、憎まれ口を叩くけど

相葉さんはニコニコしたまま

髪を後ろに撫で付けていく



ストーリーメニュー

TOPTOPへ