今日も明日も
第24章 Still…~誰も知らない~【コラボ企画】
収録が上手く終わった後は
満たされた疲れがどっと押し寄せる
我先にと、どかっとソファーに身を沈めてみた
ー…車じゃなくて良かった
なんて思ってたら、チラリと荷物を纏めてる相葉さんが、視界に入ってきたから
「ねぇ、相葉さん」
「ん?」
相葉さんが片付ける手を止めて、振り返る
「今日、車?」
「うん、…乗せてくよ?」
俺が言いたい事なんて、言わなくても察する辺り
…さすが、長年の付き合い
「うん、よろしくー」
軽く返して、のろのろと起き上がると
「…うち、泊まる?」
相葉さんが、スッと近付いて来て
耳許で囁いた
「…うん」
赤くなる頬を見られたくなくて、手で抑えるけど
一度赤くなった顔はすぐには戻らなくて
「駐車場、先に行ってるから…鍵!」
ごまかすように相葉さんのカバンから、車の鍵を引ったくると
まだ片付けてる相葉さんを残して、楽屋を飛び出した
少し走って、すぐに止まってみる
ほら、聞こえてきた
聞きなれた靴音
走ってても、分かるようになったリズム
あ、またキュッてした