今日も明日も
第26章 100%のきもち
「あ…もしかして」
またガバッと上がる
「思い出した?!」
「いや」
下がる
「あ、確か…」
上がる
「やっぱ分かんない」
下がる
「ああ!」
また上がった
「いや、やっぱ…」
「遊んでるでしょ」
じとっと涙目で睨んだ
バレたか…
…だって、面白いんだもん
「で、俺は何でここにいるの?」
病院なんだから、何かあったんだろう事は分かるけど
どこもケガはしてないし、痛みもない
「セットから落ちたんだよ?」
「セット?」
何だセットって…
首を傾げる俺に、そいつが青ざめた
「ねぇ、名前分かる?」
「え、二宮和也」
「年は?」
「32」
「こないだ33になってる」
「あ、そう」
そんなのどうでもいいよ
「職業は?」
「え?」
…俺、仕事って何してたっけ?
プータロー、ではないはずだけど
「マジか…」
そいつが頭を抱えた
そいつ、相葉雅紀と名乗る奴が言うには
俺は「嵐」と言う5人グループのアイドル、なんだそうだ