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今日も明日も

第27章 理由はいらない 2nd


少し力を入れて、俺を引き上げようとするから

俺は慌てて立ち上がった


やっと二宮さんと向かい合えてもう一度

「…すいません」


…俺、カッコ悪





中に通されて、薄いクッションを出されたから
その上に座る

二宮さんも、同じように座ると


「あー…これ、たんこぶになるかも」

赤くなっている俺のおでこを覗き込んだ

近付いた顔に、思わず後ずさる


「相葉さん?」

そんな俺を不思議そうに見る二宮さんは

…やっぱり可愛い



「しばらく冷やそっか」

何も言えないでいる俺を気にする事なく、

冷えピタ持ってくるね、とクッションから腰を上げてキッチンの方へ向かって行った


黙ってるのって、感じ悪いよね
…でも、ドキドキしすぎて声が出ないんだよ

今まで付き合った女の子にも、ここまで緊張した事なんかないのに



離れた事で少し冷静さを取り戻したら

キッチンの方から
あれ?とか、おかしいなぁ…なんて声が聞こえてきて
…ガサガサ引き出しを漁っている姿が見えた

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