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今日も明日も

第27章 理由はいらない 2nd


「あ、あったあった」

少し大きな声が聞こえたと思ったら、二宮さんが足早に俺の傍に戻ってきた


「これ、貼ってください、…少しは違うと思うから」

そう言って、ペリペリとテープを剥がしてから
有無を言わさずにそれを俺のおでこに貼り付ける


「あ…ありがとうございます」

ひんやりした感触が気持ちいい

そんな俺を見て、二宮さんが微笑んだ









「で?」

「…だから、後は俺が持ってったヤツを一緒に食べただけ」

大まかに、潤に内容を話したら

「改めて告白しなかったのかよ」

なんて、言われちゃって


出来るわけないだろ
…あのスタートで


だって二宮さん、結局俺が昼前に帰るまで
何回も思い出し笑いしてたし


ああ、でも

年齢とか出身地とか、仕事の事とかは聞けただけマシか

俺より1つだけ年下で、高校出てから既に社会人で

…彼女、も今はいない事も分かって


それだけでも、充分じゃない?


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