今日も明日も
第1章 こくはく
俺はゲームに集中している「フリ」を続けた。
何も言わなければ大丈夫。
相葉さんはきっと深くは考えないはず。
…と少し気を抜いた時
「ねえ、にの」
いきなり呼ばれて、触れてる背中が思いきり跳ねた。
「なにー?」
努めて平静を作り出す。
「ちょっといい?」
「イヤです」
間髪入れずに答えた。
「こっち向いて?」
「ダメ。無理」
相葉さんに被せるように拒否の言葉を繋げる。
「なんで」
「ダメなものはダメ」
はぁーっと相葉さんのため息が聞こえた瞬間。
背中がフワッと浮いた。
いきなりもたれていたものがなくなり、ヤバイ。倒れる!…と思ったら。
相葉さんは向きを変えて俺の肩に手を回して支えていた。
一向に動かない俺に、しびれを切らした相葉さんが行動に出たらしい。
「何すんだよ!」
必然的に胸に抱かれているような格好に気付いて、俺の赤い顔は更に真っ赤になってしまった。
「だって、にの動かないじゃん」
「ゲームに集中してるの」
「嘘。指動いてなかったよ」
普通なら、ゲーム機のボタンを押すカチカチと言う音が全くしなかった事を指摘されて、俺はもう何も言えなくなった。
「どうしたの?何かおかしいよ」
心配そうに俺を見つめる。
「何かあった?」
そんな事聞かれて
アンタとイチャイチャしてキスする夢見て、それを思い出してドキドキしてます!なんか言えるわけねーだろうが。
「何もないよ」
相葉さんの視線から逃げるように俯いた。
何も言わなければ大丈夫。
相葉さんはきっと深くは考えないはず。
…と少し気を抜いた時
「ねえ、にの」
いきなり呼ばれて、触れてる背中が思いきり跳ねた。
「なにー?」
努めて平静を作り出す。
「ちょっといい?」
「イヤです」
間髪入れずに答えた。
「こっち向いて?」
「ダメ。無理」
相葉さんに被せるように拒否の言葉を繋げる。
「なんで」
「ダメなものはダメ」
はぁーっと相葉さんのため息が聞こえた瞬間。
背中がフワッと浮いた。
いきなりもたれていたものがなくなり、ヤバイ。倒れる!…と思ったら。
相葉さんは向きを変えて俺の肩に手を回して支えていた。
一向に動かない俺に、しびれを切らした相葉さんが行動に出たらしい。
「何すんだよ!」
必然的に胸に抱かれているような格好に気付いて、俺の赤い顔は更に真っ赤になってしまった。
「だって、にの動かないじゃん」
「ゲームに集中してるの」
「嘘。指動いてなかったよ」
普通なら、ゲーム機のボタンを押すカチカチと言う音が全くしなかった事を指摘されて、俺はもう何も言えなくなった。
「どうしたの?何かおかしいよ」
心配そうに俺を見つめる。
「何かあった?」
そんな事聞かれて
アンタとイチャイチャしてキスする夢見て、それを思い出してドキドキしてます!なんか言えるわけねーだろうが。
「何もないよ」
相葉さんの視線から逃げるように俯いた。