今日も明日も
第31章 夏の夜空に
なんて、言う俺の意見なんて完全スルーされて
相葉さんは座っている俺の脇に手を突っ込んで
強引に立ち上がらせた
「ダメ、…今日はデートなんだよ?
一緒に行くのが当たり前!」
“デート“ って単語に思わず赤くなる
「あ、赤くなってる…かーわい❤」
そんな俺の顔を覗き込んで、相葉さんが目を細めた
「うるさいよっ」
単語だけで恥ずかしいのに、更に見つめられると
「あ、耳まで真っ赤」
…だから、困るんだってば!
「んふふ…マジで可愛い」
相葉さんは嬉しそうに笑うと、いきなり俺の唇を掠め取ってきて
…もう、俺の頭の中は沸騰しそうになってしまった
二人で並んで歩きながら、色々な屋台を見て回る
たまに “あれ?“ って振り返る人もいるけど
誰も声は掛けてこなかったから
調子に乗って何度も飲んだビールは、気が付いた時にはかなり全身に回っていた
ちょっと休もうか、と人混みから外れたベンチに移動すると
腰を降ろした途端、一気に体が怠くなった