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今日も明日も

第32章 ハイスクールDAYS


「ふーん…興味ないんだ」
「え、うん」

何その含みを持たせる言い方

「じゃあ、何に興味あるの?」

雅紀が立ち上がって、俺の隣に座る
…ベッドのスプリングが軋んだ

「え、もちろんゲームとか?」
「後は?」

俺の肩に手が回った

「…あと?」
意味が分からなくて、思わず首を傾げたら

「俺には、興味ない?」


…肩に回してない方の手が
初めて俺の手をギュッと握りしめた


「ま…まさ、き?」
色々なシチュエーションを想像してたくせに、いざ現実になると、頭の中がフリーズしてしまった

だってこうもあっさり
"手を握る" のは、…想定外


「…興味、あるよね?」

耳許で囁くように言われるから
俺は思わず俯いてしまった

顔が熱い
真っ赤になってしまってるのは、見なくても分かる

「そん、なこと…」

「ないとは言わせないよ?」


完全に、俺の描いたシミュレーションは意味がなかった

雅紀の行動が早くて、いつもより強気で

…パニックになった

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