今日も明日も
第32章 ハイスクールDAYS
「…どしたの?」
雅紀は真っ赤になって、両手を自分の後ろに隠している
何が起きた?と雅紀の顔を覗き込んでみたら
「ダメ!」
いきなり大きな声で、俺を制した
「…なんだよ、いきなり」
ちょっとムッとしたから、わざと更に覗き込んでやる
「これ以上触ってたら、俺止まんなくなる!」
「え、あ…」
雅紀の言わんとする事が分かった俺まで、真っ赤になった
だけど
「…いいんじゃない?」
今日はもう、素直になるんだ
「かず?」
「今日…うち、誰もいないよ?」
順番を追ってとか
お付き合いから始めましょうとか
そんなのいいよ
だってさ?
雅紀とは、もう3年一緒にいるんだよ?
学校はもちろん、休みの日だって殆ど一緒だったじゃん
雅紀の事は、もう知り尽くしてるよ?
辛いカレーパンは好きだけど、カレーライスは甘口がいいとか
動物大好きなのに、動物が懐いてくれないとか
実はお化け屋敷が苦手とか
女の子の告白を断った後で罪悪感に襲われてるとか