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今日も明日も

第33章 ほのかに甘くholiday


お互いで吹き出して、ひとしきり笑った後

「…しちゃおっか」
相葉さんがふざけたように言った

でも、少し照れてる
…俺もだけどね


「しちゃおっか」
だから俺も同じように返す

そして、首に回した腕に少し力を入れて
俺の方から、軽く唇を触れ合わせた

すぐに離したけど、今度は相葉さんが唇を合わせてきて

触れるだけのキスを、歩きながら何度も繰り返した




碁盤の目のような田んぼ道に終わりが見えてくる

建物の明かりが嬉しいはずなのに、何故か現実に戻された気がした

自然とキスするのも止めて、…だけど足取りは重くなって

ー…帰りたくない
なんて少し思っちゃって


相葉さんもそう思ってくれてるのかな
思ってくれてると…いいのにな



今さらだけど

好きなんだなぁ…このヒトが

当たり前すぎて分かってなかったけど
離れたくないし、離したくない



「あ、あそこの電柱に住所書いてある!」
普通に考えれば、見つけたんだから当然の言葉なのに

思わずムカッと来てしまった

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