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今日も明日も

第34章 100%のきもち 2nd


顔をずらして相葉さんを見上げる
どんな表情をしてるのか、気になって仕方なくて

…そんな俺に気付いた相葉さんが、体をずらしてお互いの顔がハッキリ見えるようにしてくれた


「…だって、にのが言わないのは

俺と一緒にいたかったから、でしょ?」

俺の目を覗き込む
…思わず赤くなってしまった

「にのを見てて、…確信したんだけどな

…違った?」

相葉さんの目が、少しだけ揺れた

この目は、不安の色だ


「違く、ない…」

小さく呟いて、目を閉じた

「記憶ない時から、相葉さんだけは特別で…

好き、って思った」

「にの」

「だから、このまま言わなかったら一緒にいられるかなって…

記憶戻ったら、家に帰らなきゃいけないんだって思ったら…」

声が震えてきた

閉じた瞼の端に、涙が溜まってくる
今、目を開けたら間違いなく、泣いてしまう

相葉さんの手は、変わらずに頭を撫でてくれていて
その手が凄く暖かかった



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