テキストサイズ

今日も明日も

第40章 昨日の他人は今日の恋人


はぁはぁと荒い呼吸を繰り返すかず

体を伸ばしてその頬に手を添えると、まだ力の入らないかずのそれが上から握ってきた

涙が流れた痕を、空いた指でなぞる


「も…、まーくん意地悪だよ…っ」
潤んだ瞳で睨んでくるけど、仕方ないでしょ?

「だってかずがあまりに色っぽいから、つい」

「ばぁか…」

「寝かさないよ?今日は…」
ー…休みの前だしね

なんて低い声で煽ってみたのに


「分かってる…まーくんの、好きにしていいよ❤」

まだ息も整わないくせにニッと口角を上げてみせるかず


…あっさり俺が煽られちゃうし


「まーくん…まだ、でしょ?」
かずがそう言って、いきなり俺を掴んで扱き出すから


「あ!こら…っバカ…!」

慌てるけど時既に遅し

「あー……」

かずの痴態にすっかりやられてた俺は、耐える間もなくあっさりイッちゃって


「まーくんだって限界だったんじゃん」
なんてかずにクスクス笑われて


…これから、だからね
笑ってられるのも、今だけだよ?

秘かに心の中で、呟いた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ