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今日も明日も

第42章 おさななじみ


突然の事に俺は動けなくなって
石みたいにガチガチになってしまった

だってかずが

俺に抱き着いてる…?


「夢だよねぇ…いるわけないよねぇ…」
尚もかずは俺に腕を絡めたまま、呟いている


夢だと思ってるならそれでもいい

今のかずは、多分本音を言ってるはず
だってその口調は、小さい頃の
まだ二人とも純粋だった…あの頃と同じだから


「まさきぃ…だいすき

かのじょなんて…いやだよ…

まさきがいいよ…」

…黙って聞いてるのがキツくなった
でもそこをグッと飲み込むしかない

まだ何か話そうとするかずに身を任せてなきゃダメなんだ


どうかこのまま起きないで
かずの気持ちを聞かせて



「俺が…おんなのこなら良かったのに…

そしたら、好きだって言えるのにな…」



俺の脳みそ、フリーズした


かずが、俺を好き?
しかもそう言う意味での “好き“ ?



それってさ

俺も気付いたばかりだけど、同じって事?


「まさきぃ……」
また呟かれた名前に

俺はたまらなくなって、その唇を触れ合わせてしまった




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