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今日も明日も

第8章 のんりある 番外編

「どもー…」

いつものように店の扉を開ける。

「翔さん、もう来てるよ」

いらっしゃいませ、なんて言葉は言われない。
それだけここは、自分達が来るのが「当たり前」の空間。

「ビールとカルボナーラね」

翔ちゃんのとこに行く前に、いつものように潤に伝えた。

「了解。ちょっと待って」

ニコッとしてカウンターの奥に引っ込むと、ビールだけを先に注いで持ってくる。

「ありがと」

それを受け取って、翔ちゃんの座るボックス席に移動した。

「お疲れ様」

翔ちゃんが笑った。
癒される笑顔。
…この顔が好き。

「おつかれー」
座るかどうかの状態で、ジョッキを差し出して乾杯する。

「2人なの、久しぶりだね」

「そう言われると…確かに」

最近は毎回3人だった。

…俺と翔ちゃんと雅紀。二宮くんは毎回キャンセル

「たまには…2人でもいいでしょ」

翔ちゃんのどことなく真面目な声に

ちょっとドキドキした。






「雅紀、良かったね~。かなりびっくりだよ!」

やっぱり今日の話題はあの2人。

翔ちゃんは俺から聞いて、面白いくらい驚いてたし。
…まあ、俺も雅紀から聞いたときは信じられなかったから、当たり前か。

「本当、良かったよ。雅紀の会いたいコールがなくなった」

暇さえあれば会いたい、翔ちゃんに頼んで!と煩かったのなんのって。

今は今で、毎日気持ち悪いくらいに機嫌が良い分、ちょっとテンションおかしいけど。

「何を二宮に言ったのさ。あの時の二宮、マジ笑えたんだけど」


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