今日も明日も
第47章 その先に見えるもの ~理由はいらない~
「え、あ、……うん」
こいつの目力には何故か逆らえない
嘘ついたとこで即バレる気がする
だから素直に “まだ“ な事を認めて頷いてみせた
「マジか!雅紀が?!」
「なんだよそれ…」
「だってお前、今まで即食いが当たり前だったじゃねぇか」
「……」
否定はしない、出来ない
…何故なら潤はこれまでの俺を知っているから
「…男同士だから?」
「それは関係ない、…そうじゃなくて」
二宮さんのあの拒否の仕方を見たら、下手に手出しなんか出来ないんだよ
だけどそれ以上に
二宮さんの事は大事にしたいから
…だったら俺が我慢すればいい
暴走しない自信は…正直言って、ないけど
「そんなに本気、なんだ」
潤がふ、と笑った
「自分でもびっくりだよ」
これまでの “好き“ って何だったんだろうって思うくらい
臆病になってるんだよ
それまで付き合った子達だって勿論 “好き“ だったけど
…強引に行けば皆堕ちたのに