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第47章 その先に見えるもの ~理由はいらない~


ガーンと凹む俺を見て、二宮さんが “貸して“ とその袋を取った

「冷蔵庫入れとくね。…うちに何本かはあるからそれ飲も」

「ごめん…」

二宮さんが笑いながら “いいのいいの“ と冷蔵庫に向かう

温くなったそれを収めながら、中から冷えたビールを取り出してつまみと一緒に抱えて戻ってきた


「あ、グラス…」
「このままでいいよ」

“あ、そう?“ と二宮さんがテーブルに持っていたものを置いてから、対峙した位置に腰を降ろす


あんまりお腹は空いてないから、つまみはとりあえず開けずに置いて
缶のトップを開けてから

「何に乾杯?」
また可愛く小首を傾げた


「んー?ま、とりあえず何でも」
そう答える俺に “あはは“ と笑って


「かんぱーい」
互いに缶を軽く合わせて喉に流した





俺は割と酒には強い
空きっ腹じゃないのもあるけど、3本空けてもまだ殆ど素面なのに対して

二宮さんはいつも以上に良く笑って、饒舌になっていて

こちらから聞かなくても色々と話をしてくれた

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