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「智？」
先を促すように翔ちゃんが微笑む

その笑顔が、俺の背中を押してくれた


「これ、…プレゼント」
ー…開けてみて

紙袋を、翔ちゃんの前に差し出し

…やっぱり恥ずかしくて思わず目を伏せた



カサカサとラッピングを開ける音が聞こえる

後少し
箱を開ければ翔ちゃんなら分かってくれる


小さくカタッとベルベットで覆われたそれを開けたのが伝わった

そして

「智……マジで？」

翔ちゃんの、初めて聞く少し震えた声に
驚いて顔を上げれば

思いの外近くにあった翔ちゃんと視線が絡み合った


「智、左手出して」

え？と聞く前に翔ちゃんが俺の左手を取った



「翔、ちゃん……」

俺が上げたはずなのに、何故か先に俺の指に通されたリング

「智、俺にも付けて？」

言われるままに、俺も翔ちゃんの左手を取ってリングを通した




……もちろん、お互いの薬指に