
今日も明日も
第49章 春が近いから
先にシャツを脱いで、フローリングに放り投げると
戸惑った顔をしたにのも、俺が脱いだら思いきったようにTシャツに手を掛けたから
「待って」
わざとその手を上から掴んで止めた
「え…」
“何で?“ …その顔が不安気に揺れる
「俺にやらせて」
「え、ちょ…っ!」
ちょっとした意地悪を仕掛けてみた
にのが慌ててシャツを抑える
「…脱がなきゃ一緒じゃないよ?」
「だから自分で…っ」
「どうせ脱ぐならいいじゃん」
そう言って半ば強引ににののシャツを脱がせると
「サイテー…!」
まるで隠すみたいに体を小さく丸めたにのが、恨めしそうな目を向けた
「にのもすればいいでしょ」
これもにのの羞恥心を煽る為の布石
だって上半身は既に何も着ていないんだから
もしこれでにのがするとしたら
手を掛けるのはそれしかない
…どうする?
まだ、頑張っちゃう?
だけどそれをしてくれた後は
俺はもう、にのを待たないと思うけどね
