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今日も明日も

第53章 恋空模様 2nd


勿論彼からしたら、俺はただのクラスメイトで
たくさんいる友達の中の1人

だけど相葉くんは、友達のいない俺には唯一の存在で

最初に “一緒に帰ろう!“ と遠慮する俺を連れ出してくれた特別な人で

初めて帰った時、何故か手を繋いじゃってドキドキしたけど
そこから先は何も変わらない

朝の登校も一緒に行くようになっただけで、手を繋ぐなんてあるわけもないし、学校ではあまり喋らない

校内では、相葉くんは友達がたくさんいるから
基本人が苦手な俺は1人でいる事を望んだんだ


でもね、それが最近は苦しくて

同じ教室で楽しそうに笑う相葉くんを見るのが辛くなってきてる

仲間に入りたいとか、そんなんじゃない

相葉くんが笑い掛ける人皆に、嫌な気持ちになっちゃうんだ





「…いいねぇ、恋患いか」
音楽室の鍵を借りに行きながら、何とはなしに櫻井先生と話していた時

何かぽろっと話した俺を、櫻井先生が楽しそうに見てきた

「なんですか…それ」

「二宮、お前恋してんだろ」

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