今日も明日も
第67章 お友達からはじめましょう
先週…
先週は確かに飲みに行った
途中から初対面のくせに話が弾んだのも記憶にある
あ、先週と言えば!!
……ヤッてはなさそうだけど、朝起きたら腕枕されてたんだ
でもって、そいつが起きる前に逃げたんだっけか
「…思い出した?」
俺の表情を読み取ったらしい、そいつがどことなく嬉しそうな顔をする
「えーと、…多分?」
結局は俺はあの時 “逃げた“ 訳で
だから “思い出した“ なんてのは、言うに言えなくて
はぐらかしては見たけど、そいつには充分分かってしまったらしい
「良かったよーっ!俺さ、君の連絡先知らないからずっと捜してたんだよね」
「は?」
何だか一気にテンション上がってるぞ
何がそんなに嬉しいんだ、こいつ
「もうさ、あの時寝てた自分が憎らしくて本当後悔してたの!」
「はぁ……」
「“カズナリ“ って名前しか知らないし、お店に行ってもなかなか会えないし」
そりゃそうだ
あそこへは、やらかした後は暫く行かない事にしたんだから
「でね、マスターに聞いたらこの近所だって教えてくれて」
…何、人の個人情報喋ってんだよ
マスター……もとい、翔ちゃんのバカ!