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ここまで言われればしらばっくれる訳にも行かない

仕方なくだけど “多分“ ではなく、思い出した事を正直に伝える事にした


「えーと、思い出し、ました。

けど…あれは何て言うか気の迷い、みたいな」

だからあんたとどうこうもないし
この先何かある事もない


謂わばこれはちいさな事故みたいなもんで

なかった事にした方が良いんだけどな


「あのさ、俺はそうは取ってないから」

「はい？」



「運命だと思ってるの！君と出会った事！」

ちょっと何なのこいつ

酔っ払った俺、何でこんなのと意気投合してんだよ


だけど立ち止まった事を後悔してももう遅いのは明らかで


「…で、俺にどうしろと？」

運命だと言われても “はいそうですか“ ってのも変だし


だけど奴はそれをどう捉えたのか嬉しそうな顔はそのままに

「付き合ってください、って言いたいとこだけど…無理だろうからさ」

なんて、どことなく照れたようにポリポリと頭を掻いた

いやいやいや
もちろん無理に決まってるし


「とりあえず、友達になって欲しい」

まあ、予想通りの言葉だった

ただ何となく違和感なのは俺もこいつも “男“ ってだけで