今日も明日も
第71章 アナタは誰のもの?
そこで “仕方なく“ を装って、俺が相葉さんに送迎を申し出てやったんだ
本当はただ単に俺が傍にいたいだけなんだけど、そんな事こいつに知られたら絶対付け上がる
だからそこは、おくびにも出さないんだけど
ここは俺の演技力が物を言うって奴だ
「ほら、そろそろ行くんだろ」
なかなか抱き締めて離そうとしない相葉さんの背中を叩いた
さっきからこいつの手は腰の辺りで妖しい動きを見せている
俺の弱いところをわざと狙っているのがムカつく
早いとこ抜け出さないと嫌な予感がするのに抑える片手の力が思いの外強くて逃げられない
「どうしよう…」
相葉さんの唇が、耳に触れた
それだけでぞくり、と背筋が粟立つ
「なに…が…」
「ムラムラしてきた」
そう言って体を更に密着させた相葉さんのそこが、僅かに隆起して固くなっているのを自分の身体で受け止めてしまった
「お前…っ、バカ!」
3日前のセックスが脳裏に蘇る
…流されたらマズイ
「さすがにダメだよねぇ」
相葉さんも分かっているのか苦笑交じりで、名残惜しそうに
渋々と身体を離した