Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第2章 はじまり
聖輝「あっ。」
中野「どうしたの?」
聖輝「あの、11時からアルバイトの面接があって…」
中野「アルバイト?」
聖輝「はい、中野さんに全部頼りきりもよくないので…」
中野「いやいや、私は全然構わないんだよ?」
聖輝「でも……働きたいんです。働いて…自分で稼いだお金で…生活したい…」
中野「…そっか、分かった。」
聖輝「はい。」
僕は社交的な人間ではない。
両親が生きていたら、アルバイトなんてすることもなかっただろう。
でも、知らない町に来て、知らない町を知るためにも、アルバイトをしようと考えた。
聖輝「中野さん、僕行ってきますね。」
中野「いってらっしゃい。」
僕は必要なものを持って家を出た。