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Beast 〜獣たちに好かれた僕〜

第10章 武田信玄



優誠「…結局さ…何も起きなかったな。」


聖輝「そっそうだね…」


優誠「やっぱりいたずらだったか〜」


聖輝「……。」


優誠「ん?どうした?」


聖輝「あっううん、何でもない…」


優誠「とりあえず、何もなかったし帰りますか!」


聖輝「あっごめん!僕ちょっと用事があって…」


優誠「そっか…じゃあまた明日な。」


聖輝「うん、ばいばい。」


僕は優誠くんと別れ、一人南校舎1階へ向かった。


聖輝「……。」


南校舎1階へ行くには東校舎2階と南校舎2階をつなぐ通路を渡り、1階へ向かう。


1階だけは何年も使われていないくらいホコリが立っていて、ボロボロの状態だった。


聖輝「ケホッ…ケホッ…ひどいホコリ…」


僕は恐る恐る廊下を歩いた。


聖輝「ゔぅ…夕方なのに真っ暗で怖いなぁ……」


「奥の扉……」


聖輝「ひぃっ?!」


「奥の扉……」


聖輝「おっ奥の…とっ…扉……」


僕は謎の不気味な声に従い、奥の扉の方へ向かった。

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