Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第15章 豪鬼
「わぁぁーん!!」
聖輝「えっ?」
「うるせぇガキだな!!」
「おい!てめぇがちょろちょろしてたのが悪いんだぞ?」
「わぁぁーん!!せっかく…パパに買ってもらったのに…!!」
公園で1人の男の子が泣いていた。
そばにはいかにも悪そうなヤクザ風の男が3人いた。
「大体てめぇがこれぶつけてきたのが悪いんだろうが!!」
「ガキだからって手加減すると思うなよ?あぁ?!」
「わぁぁーん!!」
聖輝「どっどうしよう…!!」
男の子が泣いてる…でも相手はヤクザ…!!
聖輝「でっでも…見捨てる訳には…!!」
僕は勇気を振り絞って男の子とヤクザがいるところに向かった。
聖輝「あっあの!!」
「あぁ?何だてめぇ?」
聖輝「あっあの…こっ子ども相手に大人3人で怒鳴りつけるのは…よくないと思います…!!」
「何だこいつ?」
「おい、この制服…さが高の奴だな?」
聖輝「えっ?まっまぁ…」
「へぇ…さが高の噂は聞くぜ?何でも通ってる生徒全員喧嘩に明け暮れてるって。」
聖輝「あっいや、そういうわけでも…」
「ククク…ちょうどいい、ちょっと相手になれよ。」
聖輝「えっ?!」
「おっいいじゃん、タイマン勝負か。」
「お前が勝ったら土下座しておもちゃも弁償してやるよ!」
聖輝「ほっ本当ですか…?!」
「あぁ!でも…お前が負けたら…てめぇのクビ貰うぞ。」
聖輝「えっ?!」
「あはははっ!!」
どっどうしよう…!!
勝ち目ないよ…!!
でも…男の子かわいそうだし…
「お兄ちゃん…ぐすっ…」
聖輝「だっ大丈夫、この人達に壊したラジコンを元に戻してもらうようにお願いするからね。」
「へっ、お前が勝ったらな。」
「ククク…」
聖輝「……。」
魔王さん…来てくれないかな…
「おりゃあー!!!」
聖輝「ひぃっ!!」
バキッ!!
「ぐへっ?!」
「だっ誰だ?!」
「鉄拳!!」
ドカドカドカッ!!
ゴキッバキッ!!
「ゔわっ…?!」
「ぎゃあー!!」
「ぐっぐふっ…!!」
聖輝「えっ…?!」
一瞬でボコボコ……
「男3人でガキをいじめるとは…えらいしょーもないことすんな。」
聖輝「あっあなたは…!!」