Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第22章 大倉くん2
忠義「でもな…これは奇跡やと思うねん…」
松本「奇跡…?」
忠義「うん…瀕死状態やった俺が…ここまで回復できたんは…本間に奇跡やから…」
忠義「だから…俺は辛いと思わへん…むしろ感謝せなあかん…神様に…」
忠義「俺を生かしてくれて…ありがとうって…」
聖輝「忠義くん……」
狛犬「ぐすっ…ふえぇ〜ん!!」
優誠「お前…何て心の広い奴なんだ…!!」
松本「…俺だったら気が狂って…絶対自殺してる…」
二宮「…あんた…これから障害者として生きるんだろ?嫌じゃないの?」
忠義「嫌やないって言ったら嘘になるけど…それでも…生きてる限り…精一杯生きたい…」
忠義「俺を支えてくれた家族の為にも…」
聖輝「ぐすっ…忠義くん…!!」
忠義「…ってちょっと!何でみんなそんな顔してんの?笑ってよ!」
狛犬「だって…だって…!!」
忠義「やめてよ〜、泣かれると余計惨めに思うから…だから…俺の前では笑って?」
松本「…そうだな…同情するのも…よくないよな…」
二宮「…まぁ…自分がそれを望んでるなら…」
聖輝「ぐすっ…忠義くーん!!」
ギュウゥ…!!
忠義「ちょっ聖輝くん?!」
聖輝「僕…僕…!!忠義くんのこと…支える…僕にできることがあったら…何でも言って…!!」
忠義「聖輝くん…ありがとう…」
狛犬「ぐすっ…俺も…一緒に支える!」
優誠「俺も…忠義くんの力になりたい!」
松本「そうだな…1人でできないことをみんなでやればいい…」
二宮「…うん……」
忠義「みんな…ありがとう!」
僕は決意した。
これからも忠義くんのそばにいて支えることを…
それは僕だけじゃなくて…
優誠くんも狛犬さんも…
松本さんも二宮さんも同じ…
5人で忠義くんのことを支えるんだ。