
Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第6章 死神
聖輝「はぁ〜お腹いっぱい、ごちそうさまでした!」
二宮「お会計済ませてあるから。」
聖輝「えっ?!いつの間に…」
二宮「まぁ、お前がトイレに行ってる間にね。」
聖輝「おぉ…あっあの…ごち」
二宮「ごちそうさまでーす。」
聖輝「…えっ?」
二宮「ふふ、じゃあ行こっか。」
聖輝「あっはい…」
僕達は定食屋さんを出て、そのままお互いの家に帰って行った。
聖輝「はぁ〜あのお店のご飯美味しかったなぁ〜」
まぁ、『しのぶ』の方が何100倍も美味しいけど。
聖輝「…あっ、あのお金…」
忘れてた…早く魔王を探して返さないと……
聖輝「……あれ?」
何か封筒の厚さが違う気がする…
聖輝「……あっ!」
僕はお金を取り出して一枚ずつ数えた。
聖輝「ごー、ろく、なな、はち……じゅう……」
お金は10万しかなかった。
聖輝「えっ?!あとの10万は?!」
ヒラ…
封筒の中からメモ用紙が出てきた。
聖輝「何これ…」
『魔王に返すくらいなら俺が使ってやる。半分残してあげただけでも感謝しろ。ニノちゃんより。』
聖輝「なっ?!」
いっいつの間に…!!
聖輝「ちょっ…えっ?!どうしよう!!パクられちゃった!!」
魔王のお金なのに…!!
聖輝「むぅ…!!二宮さんめ…!!」
僕は怒りと焦りによって、メモ用紙をくしゃくしゃにした。
