Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第6章 死神
聖輝「あの…櫻井様…」
櫻井「ん?なに?」
聖輝「あの…ちょっと…相談いいですか…?」
櫻井「相談?いいよ、どうしたの?」
聖輝「あの…にっ…いや…私の友達のクラスの子の話なんですけど…」
櫻井「うん。」
聖輝「その子が…最近学校で暴れ回ってるらしいんです…」
櫻井「暴れ回る?」
聖輝「はい…あの、入学した時はごく普通の生徒だったらしいんですけど…ある日突然…人が変わったように教室で暴れるようになってしまったらしくて…」
櫻井「うんうん。」
聖輝「その…不思議なことに暴れる日が決まってるらしくて…その…きっ金曜日?になると暴れるようで…」
櫻井「えっ?金曜日の時だけ?」
聖輝「はい…どうしてか全く分からなくて…その…友達がその子に話を聞いても全く相手にしてくれないって…」
櫻井「そっかぁ…なるほど…」
聖輝「私…友達の話を聞いて…その子を元の姿に戻せたらって思うんですけど…どうアドバイスしたらいいのか分からなくて…」
櫻井「うーん…もしかしたら…金曜日にその子にとって人生左右する大きな出来事が起こったんじゃないかな。」
聖輝「金曜日ですか…?」
櫻井「うん…金曜日だけ暴れるんでしょ?だったら金曜日に執着してるってことだから…とんでもないことがあったのかもしれないね。」
聖輝「とんでもないこと…」
櫻井「まぁ、問題は本人にどう説得するかだよね…」
聖輝「はい……」
櫻井「…金曜日以外の時の様子ってどうなの?」
聖輝「えっ?」