トクベツ、な想い
第11章 11
「俺はほら、首から下は結構赤いでしょ?」
俺に上半身だけ向けて、ワイシャツのボタンを3つくらい外しペラッと捲る
白い肌はほんのり桜色で、浮き出ている鎖骨が色っぽく
じっと見つめてしまう
「ふふ、そんな見なくても分かるでしょ」
「…いや、あまりにセクシーで」
おかしいと手を叩いて笑っている様子から潤も酔ってるわと思って
「翔くんも見せて」
俺も潤に向けて体を動かし、着ていたTシャツの襟元をぐいっと下へ引っ張った
見せたのに不服そうな顔を見せる酔った恋人
「何…見せたじゃん、赤くなかった?」
「…もっと」
「は?」
「もっとぉ!」
駄々を捏ねる子供のように言われたかと思うと下から上へTシャツが捲られた
勢いで肘掛け部分に倒れそうになり片手を後ろに置いた
「っちょ!」
「赤いねー」
「…そうだよ、分かったろ…離せって」
「んーダメ」
鎖骨まで上げられたTシャツを下に戻そうとするが
ガッチリ服を掴まれていて下ろせない
潤は片手なのに、なんでこんな…細い体のどこにそんな力あんだよ…
もう片方の手が腰から胸に向かい肌を滑っていく
「ひっ…」
酒のせいで敏感さが増した体が揺れる
進展はいつもこういう感じで始まっていた
「…翔くん」
熱い目線が送られる
そして、ゆっくりと瞼が閉じられる
これはキスして、の合図
潤からはあまりしなくなってしまったけど
それは俺に対する甘えなのかなって勝手に解釈してて
俺はもちろん、それに答えてあげる
捲られたTシャツはそのままにして潤の厚く、柔らかい唇に吸い付いた
閉じた状態ではそこそこに、どちらともなく舌を伸ばせば侵入を許すよう口が開かれる
もう何回もしているのに…
何度味わっても飽きることのない気持ち良さ
官能的な水音
またしたいとかり立てられる、麻薬のような潤とのキスが最高に好きだった
「ん…ふっ…」
どちらもとろんとした目をして相手を見る
その顔、堪んない…それだけで下半身に熱が集中してる
こんな男で勃つなんて…潤だけ…