トクベツ、な想い
第11章 11
唇が離れ、Tシャツが静かに脱がされた
ラグにそれを置くとソファに寝るように言われ
肘掛けに後頭部が当たらないか注意して、大人しく仰向けに寝転がる
…本意ではない、出来れば俺が潤を押し倒したい
でも愚図ったところで捩じ伏せられるのは目に見えてるから従ってしまうだけ
潤が腰辺りに跨がると俺の腹に片手が触れた
「…いつ見ても、綺麗な腹筋だね」
「あ…ありがと…」
飲み食いしたからちょっと膨れているだろうけど…
指が優しく窪みをなぞっていくのが擽ったくて、笑ってしまいそうになった
「っあ…」
油断した隙に、指が胸の先を掠めてビクッと体が揺れる
俺の反応に怪しく微笑んだ潤が上半身に覆い被さってきて
唇から順に首筋、鎖骨、肩と
チュッと音を立たせキスを落としていき、平らな胸板にねっとり舌をつけだした
「…っ…ん…」
主張する先を舐められ、出てきそうな声を口を閉じることによって防いでいると
「声…出してよ…」
先を口に含みながら2本の指が俺の口内に入ってきた
「…あっ…ん、は…」
強制的に開かれた口から喘ぎ声が溢れ出る
無駄と分かっていても僅かな抵抗としてその手を掴み離そうと試みる
愛撫を止めずに潤が俺を見上げた
色っぽい瞳と視線が合って、抵抗する意志を持っていかれる
掴んだ手から力を抜いて離しても尚、見続ける潤
キレイな顔と自分の今されていることがはっきり見えて、思わず鼓動を上げながら目を左右に振る
俺がそこ弱いのを知ってて、声が出てしまうのも分かってて…狡い
「…んっ…はぁ……あっ…っ…」
先に進むほどに現れる潤のSっぷり
俺だって、力で敵いさえすれば…
唾液をつけた指が糸を引いて口から出ていった
舐められていない先に移動し、そこに唾液を移すようぬるぬると撫でられ体が震える
また唇を結び声を我慢するが
「んっ…あぁっ…」
「…気持ちいい?」
片方は甘噛みを、もう片方はきゅっと摘ままれ背中が反れた
こんなの…我慢できるわけない…
胸から顔を離してにやりと笑われる
俺の喘ぎに大変ご満悦の様子
「エロい体してて嬉しい、翔くん」
呼吸の荒い俺を置いて、被さっていた上半身が離れていった