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トクベツ、な想い

第11章 11








「…えっ…」



双丘に伸び始めた手を掴んだ

俺のから垂れる潤の唾液と、少量の白濁が指に付いていてまさかと目が泳ぐ



「…翔くん知ってる?男同士でも、えっちできるんだよ」



ごくっと生唾を飲み込んだ


し…知ってる…けど


突如起こった行為に動揺が隠せない

潤はやけに冷静だけど
その顔をすり抜けて見えるズボンの盛り上がりが、俺の顔を強張らせた



「怖い?翔くん
…俺も初めてだから不安だしうまくできるか、分からないけど」


「……い、今から…?」


「ダメ?」



ダメっていうか…

とりあえずいつもと違う流れに、いきなりな進展に焦ってる


しかも明らかにこの進みは俺がされる側になってるわけで…

てことは…潤のを受け入れるということで…


あんなん…



「お、俺が…される側なの?」


「…へ?」


「なんか、そういう流れになっちゃってるけど…潤が下だって…いいんだろ?」



勇気を出して言ってみた


数分前の興奮とは違い、今度は緊張に心臓がドキドキ鳴るけど…

大丈夫、やり方は頭の中に叩き込まれてるからそうなっても…大丈夫



「いやいや…翔くんが下だよ」



さも当たり前のように言って、目をぱちくりさせる潤


なんでだよ…


納得ができなくて、恐怖と痛みからも逃れたくて
どっちがされる側かと口論が始まった

ワイシャツとズボン姿の潤VS全裸の俺という笑ってしまうような光景と笑えない論題


お互い譲らず、いくら続けても平行線で一向に交わらなかった



「…もう…終わんねぇよ…」


「そだね…中止しよ」



潤は立ち上がって"シャワー借りる"と呟き、浴室に足を進ませていった


一方で俺は、ラグに置かれた服をとって着ると
逃れた喜びにふけるわけでもなく、なんか釈然としない顔をしながらソファに座っていた


どっちも女役を買って出るようなタイプじゃないし

これも男女との違いか…


どちらも持ってる男同士だと…難しい


俺がされる方って決められてたのがちょっと腑に落ちないけど…


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