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トクベツ、な想い

第15章 15






奥に行った御越さんと不機嫌な倫さん

どっちにも首を傾げた

戻ってきた御越さんは俺達の前に、ローストビーフを出してくれた



「え…頼んでないですけど」


「サービスよ、また2人で来てくれたんだもの」



そうウインクされるとありがたく2人で頂いた



「うんめっ」


「ん、うまい」


「ふふふ…で、ここに来たのってえっちしたって報告?」


「「ブッ!」」



潤と思いっきり噴き出した


あーあと言っておしぼりが両方に渡されるけど…
御越さんのせいでしょ!
何も食べてる時に言わなくてもいいのに!



「良かったわぁ、アタシの読みに間違いなくて」


「…ゴホッ…え」


「翔ちゃんなら大丈夫だって、受け入れてくれるって潤ちゃんに言っておいたのよ
帰ってからでも使ってって丁度持ってたからあれ渡したの」



丁度持ってる…もんなの?



「アタシと話してなんか決心した感じだったし
あとは時間の問題って思ってたけど…その夜したの?」



わくわくした表情をし交互に見られる

今日は客も多いから、と潤と目で会話して2人で小さく頷いた

それに御越さんは喜んで、仕事中なのも忘れてか細かく聞いてくるから…逃げるように料理を注文した

口を尖らせつつ奥に行ってくれたけど



「御越さん…すげぇんだけど…」


「…ね…」



なんであんなに根掘り葉掘り…どっと肩の力を抜いた

潤も疲れたようにローストビーフを口に運ぶけど、美味さに顔が緩んでしまってる

しばらくして料理を持った御越さんが戻ってきた



「まぁ…でも良かったわ
中にはそこまでするのは気持ち悪いって別れちゃう人も多いから、仲良くやってるみたいで」


「気持ち悪いなんて思わないよ…好きだもん」



こっちを見る潤に目が泳いだ

出されたもつ煮を誤魔化すようにもくもくと食べる



「ふふ、おやじか」


「おやじですとも」


「あら~全然見えないわよー」



その後は3人で飲み食いしながら何気ない話をしていった


話していく中で御越さんが時計を気にし出していたので"何かあるんですか?"と聞くと



「あ…ごめんなさいね、もうすぐアゲさんが来るのよ」



って言われたけど…アゲさん?



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