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家政婦の水戸

第9章 [家政婦特別番外編]ゲスト家政婦登場

 メカ水戸さんは、後ろを気にしながら、スッとその場を離れた。


「あれっ?」


 俺は目を丸くした。なんと、倒れていたはずのつぐみさんが起き上がっているではないか。


「え、ちょっと、大丈夫ですか、つぐみさん」


 つぐみさんは、スクッと立ち上がった。そして、真っ直ぐこちらを見て、満面な笑みを浮かべた。


「あ、はじめまして、私、水戸さんのピンチヒッターでやってまいりました!! 家政婦の末永つばきです!!」




 なにを言ってるんだ、この娘は?


「あの、つぐみさんですよね」


「いえ、私はつばきです」


 なんのこっちゃ。えっ!? つぐみとつばき……俺が間違えていたのか?


 改めて名刺を見たが「東つぐみ」と書いてある。


 つばきと名乗るつぐみさんは「あ、ごめんなさい、私、こう言う者です」と、同じバッグから、また名刺を出した。



“栗壱屋家政婦紹介所 専属家政婦 末永つばき”


 はぁ? なに? なにが起こってるんですか?


「いや……え? つばき……さん?」


「そうです」


「つぐみさんですよね」


「はい、こっちはつぐみです」と胸を押さえて言った。



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