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家政婦の水戸

第9章 [家政婦特別番外編]ゲスト家政婦登場

「はい、末永です。あ、いや、東です」


 ややこしいな。携帯電話はつぐみさんの物だから、そうなるんだな。


「はい、はい……あ、そうなんですか!! わかりましたぁ」


 それだけ話すと、つばきさんは電話を切った。


 つばきさんは、俺の方に来ると、頭を下げた。


「今日は、ありがとうございました。先ほど、本部から連絡がありまして、水戸さん、明日から復帰するそうです」


 ええええぇぇぇーーっ!! なんですってええぇぇーーっ!!


 明日からってことは……つぐみさんは、今日までってこと?


 そんな……そんな……。


 それならば、チャンスは今しかない。


 恥ずかしながら、この山野羊。20代の、この若き女性に一目惚れをしてしまった。


 親子ほど、年は離れているが、娘からはなるべく、お父さん臭いと言われないように、加齢臭には気をつけてきた。


 髪は少しは薄くなったが、なるべくわからないように、セットはしている。


 次、いつ会えるかわからないのだ。


 当たって砕けるか……。


「つ……つばきさんっ!!」


「えっ?」


「私……あなたから見れば、お父さんくらいかもしれませんが……もし、よろしければ……お付き合いしてくれませんか!!」


 言ったぁ……。




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