テキストサイズ

家政婦の水戸

第9章 [家政婦特別番外編]ゲスト家政婦登場

 つばきさんは、突然のことで困惑しているのか、キョトンとしている。


「あの……山野さん」


「はい」


 OKか……それとも……ドキドキしながら、答えを待った。


 ほんの数秒、その時間が長く感じた。








「私……東つぐみですけど」



 ……へ?



 変わっちまったよおい!!


 つばき……いや、つぐみさんはクスッと笑った。


「あはは、ご主人、つばきに恋しちゃったんですか? 残念、私が聞いちゃいました。また、本人に連絡しておきますので、返事は待っててあげて下さいね」


 つばきさんに言ったんだが……。


 いや、つぐみさんでも同じことなんだけど……。


 ダメだ……ここで、あなたでもいいって言ったら、女なら誰でもいいのかって、ことになってしまう。


 数時間だけの、俺の恋は終わった。





 午後8時半。つぐみは、メカ水戸さんと一緒に山野宅を出て、車道のバス停に出た。


 そこに、ある人物が立っていた。


 それは……水戸さんだった。



『ぶぃ゙(今日はありがとうございました)』


「水戸さん、大丈夫なんですか?」


『あ゚かち゚ん`ぬ゚った'(はい、顎を全部繋ぎましたので)』


「よかったぁ〜、じゃ、明日から山野さんのお家で頑張って下さい」


 つぐみは水戸さんとかたい握手をかわした。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ