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家政婦の水戸

第10章 水戸さん、プロレスを見る

「シングルマッチ、18分一本勝負」


 中途半端だろ!! 20分にしろよ。


「試合は、ノーロープ有刺鉄線電流爆破グラスウインドウクラッシュデスマッチで行います」


 試合名、長いわっ!!


 いくつ、なにがついてくるんや!!


 しかも、第一試合でそれ!?


 内容、重くない?


 水戸さんは、これをどう見ているんだろうか?


 チラッと見た。


 ただ、石のようにリングをながめている。


 なにを思っているんだろう?


 きっと、平仮名によけいなもの付けながら、頭の中で考えているのだろう。


 さあ、選手が入場してきた。


 あれは、竹内カだな。


 白のスラックスに黒いタンクトップ。手に持った白いジャケットを肩にかけ、頭はバーコードヘア……て、イメージっ!!


 肩から上っ!!


 あれ、どう見ても65歳くらいいってるだろ。もう、いい加減、引退してるレスラーじゃないのか?


 そうか、わかった。超ベテランだった選手が、世代交代で若手にメインを譲ってるんだな。自分達が、先に試合をして、「俺達を見て勉強しろ」と伝えたいんだな。


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