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家政婦の水戸

第10章 水戸さん、プロレスを見る

 横にいる若い男性が、なぜか興奮している。


「うわっ!! 水戸フラワーと、スーパー桜餅マシーンだ!! えっ、さっき試合してたのになんで!?」


 いや、実在するんかい!!


 いや、これがもし話題になったら、その二人に迷惑じゃないか?


 状況がさらに悪くなる。


 しかも、女子レスラー達が、さっきの挑発ポーズに触発されたのか、いつ乱闘になってもおかしくない空気が漂っている。


 だが、それは、唐突に始まった。


 スーパー桜餅マシーンがTシャツを脱いだ。


「なんだ、やる気じゃねえか、リングに上がれコラァーーッ!!」


 レスラーが騒ぎはじめる。


 スーパー桜餅マシーンは……あ、あれは、メカ水戸さんだった。


 いきなり、胸を、観音開きにして……なに、それ?


 強殖装甲ガイバーか?


 だめだ、例えが、マニアックかお仏壇しか思い付かない。


 女子レスラー達の顔が、みんな、みるみる青ざめてくる。


 なにがそこにあるの?


 すると、リングアナがマイクを持った。


「みなさん、お下がりください!! 大変に危険です!!」


 いや、誰か止めろよ!! どう見たって、レスラーのやることじゃないだろ!!

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