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家政婦の水戸

第11章 チーム水戸さんvs悶洲佗亞家政婦紹介所

『カチャ』


 リビングのドアが開いた。


 そこには、一人の小太りな老婆が立っていた。


 繁は驚いて言った。


「なんなんですか急に……突然、勝手に上がり込んで!!」


「いや、それは私のセリフじゃわ」


 老婆は近寄ってきた。


「まあよい。お主が、選ばれたものらしいのぅ」


 老婆はニヤッと笑って言った。


 繁はピエロを抱きしめ、その老婆をギリッと睨み付けた。


「笑うな気色悪い!! さっさとこの場から出ていけ!!」


「ここは、私の家じゃ!! いろいろと相手にしにくいやつと聞いてはいたが、本当にややこしいやつよのぅ」


「あんたに言われたくないよ!!」


「お前に言われたくないわい!!」


「ところで、婆さんは何者?」


 老婆は大きく息をして、気持ちを落ち着かせる。


「私の名前は、早坂小梅。悶洲佗亞(もんすたあ)家政婦紹介所の所長をやっとるものじゃ」


「家政婦紹介所? まさか俺を家政婦として雇いたいってか?」


「いや、求人は出しておらん。ただ、お前さん、そのピエロに気に入られとるぞな」


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