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家政婦の水戸

第11章 チーム水戸さんvs悶洲佗亞家政婦紹介所

「お茶菓子はないのか?」


「後で飯も食わせてやるわっ!! どうじゃ、やるのか、やらんのか、どっちじゃ。もちろん、ただとは言わん」


 それを聞いて、繁の目が光る。


「ほう……言っておくが、俺を安く見てもらっちゃ、困るぞ」


「な……なんじゃ?」


「たかが、くだらないはした金出して、俺を使おうとは思っちゃいねぇだろうなぁ」


 テーブルに手をついて、勢いよく立ち上がると、片足をテーブルにのせた。


「ま、待て……たしかにそれなりの金額は払うつもりだ。だが、うちも会社といっても、バカほどは出せん……」


 小梅はそろばんを用意し、パチパチとはじき出した。


「これでどうだ?」


 小梅は、はじいたそろばんの珠を見せる。


 その数、500000円。


 だが、繁は、そろばんを手で叩き返した。


「なめてんのか、ババァ」


「な……なんじゃと!?」


「俺も安く見られたもんだ。誰が、そんなそろばんなんか欲しいものか!!」


 繁はそろばんの珠の並びを読めなかった。



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