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家政婦の水戸

第11章 チーム水戸さんvs悶洲佗亞家政婦紹介所

 繁はドアを開けた。


「……」


 生きた色をしていない、やたら香水臭い、半解凍された魚のような女と、女の形をした、メタリックブルーなロボット。


「……」


 繁は一度、静かにドアを閉めた。


「なんか、ものすごいのがいたね」


 ドアスコープを覗いて見る。


 直立したまま微動だにせず、目がどこを見ているか、まったくわからない。


 繁は、ハッと気が付いた。


「まさか……あれ、家にきた家政婦?」


 頭の中で、家政婦の行動をいろいろと想像してみた。


「いやいやいや……あれは無いわ。あれ、クリーチャーすぎるわ。家政婦じゃ、ないだろう。あれがNHKの加入の訪問だったら、理性を疑うぞ。保険かなんかか? まさか、ホゲモン?」


 繁は、もう一度、ドアを開けた。


「……」


 どう見ても、ホゲモンには見えない。


「あんた、どこかの宗教?」


『わ゚が、ら゙い`ばる゚(はじめまして、滝繁様のお宅でしょうか?)』 


「はぁ?」


 ドアを閉めた。


「あれは、なんだ? ラジオが壊れたみたいな……」


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