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家政婦の水戸

第11章 チーム水戸さんvs悶洲佗亞家政婦紹介所

 牧場で家畜の世話も受け持つのかと、繁は感心しながら思った。


「あ、とりあえず、ちょっと用事で出て行かなけりゃ、いけないんだ。その間、ちょっと掃除と洗濯を頼めないかな。忙しくて、なかなか出来なくてさ。だから、今日頼んだんだ」


『ま゚』


 携帯には[承知しました]と書いてある。


「あ……なるほど。で、洗濯は洗濯機がないからさ、この先にある銭湯の横にコインランドリーがあるんよ。そこで頼むよ。洗濯に必要なお金、ここに置いておくから」


 そう言うと、繁は1万円札をテーブルに置いた。


 その金は、小梅から預かった金だ。


『ま゚』


「あ、あぁ……じゃ頼むよ。掃除は、物が少ないからやり易いと思うし……」


 そう言って、繁は部屋を出た。


 そして階段を下りると、再び小梅に電話した。


「もしもし、梅干しババァか?」


『なんでいきなり、私の悪口なんじゃっ!!』


「どうでもいいだろ!! ところで、なんの用だ」


『こっちのセリフじゃっ!! お主からかけてきたんじゃろが!!』


「まあ、俺の冗談は、ここまでにしとけ。いま、あの水戸って家政婦が一人だ」



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