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家政婦の水戸

第11章 チーム水戸さんvs悶洲佗亞家政婦紹介所

 繁は小梅に電話をかけた。


『なんなんじゃ、さっきから何度も何度も……』


「かけたくもなるわ!! まずな、むっちゃ、普通のお姉さん来たわ」


『ふむ、藤代彩音さんだろ。それがどうかしたか』


「普通すぎるだろ!! 大丈夫なのか? さっき、ヘリで来た、ハゲたスコットランドは関係ないのか?」


『ワケわからんものを、うちの家政婦にするな!!』


「今さら言うなよっ! てか、俺を含めて、ワケわからんやつしか、出てないだろうが!!」


『大丈夫、面白いのは自信あるわ』


「なにが、面白いんだよ」


『実は、彩音さんは、女性としながら、心は男性で生まれてきたのよ。同一性障害ってやつよ』


「……なるほど。でも、それはいるよな」


『しかしな、男としての中身は実は、ホモで男が好きなんじゃよ』


「なんだよ、その一周回ったオチはよっ!! それさえ隠しておけば普通に女じゃねえか!! てか、面白いじゃねえかこの野郎!!」


 だが、これを水戸にぶつけるのは、ちょっと荷が重いのではないか?


 やがて、部屋から火の玉が放り出された。


 それは、2階の柵を越え、繁の目の前に落ちてきた。


 よく見ると、火に包まれたピエロ人形、ピエーロだった。



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