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家政婦の水戸

第11章 チーム水戸さんvs悶洲佗亞家政婦紹介所

 彩音は、キリッとバギー水戸さんを睨み付けながら、前に出た。


「よっしゃ、彩音さん。悶洲佗亞家政婦紹介所の本気、出したれ!!」


「……てか、こいつただの人形ですもんね」と灰になったピエーロを指差した。


「いや、これさっき、先輩だって言ってただろうが!! ヤル気あんのか!!」


 彩音は性同一性障害をもつ、家政婦なだけだ。他になにも武器はない。


『さぁ、あとはあなただけですよ。俊輔さん』


 バギー水戸さんが歩み寄る。


「ちょっと待て……1つ言うが、キャラが間違ってるからな。俺は、繁だ。俊輔じゃない。俊輔って、下の名前だけだろ。俺はフルネームでも漢字二文字だ。平仮名でも五文字。小さい名前だなぁ……」


 繁はとりあえず、メカ相手にボケてみた。


『悶洲佗亞家政婦紹介所、あとは……』


「待て、俺は悶洲佗亞家政婦紹介所とは関係ない。見てくれこの鼻を、これが嘘をついてる鼻に見えるか!!」


 バギー水戸さんはグイッと顔を近付ける。


『すいません、最近、近眼で……』


「お前、ロボットだろが!!」


『鼻毛が伸びてます。嘘は言ってませんね』


「恥ずかしいが信用してもらって、ありがたいよ」



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