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家政婦の水戸

第11章 チーム水戸さんvs悶洲佗亞家政婦紹介所

「悪臭で倒れた!? そんな倒れるほどの悪臭て……」


 繁はバギー水戸さんの口に、鼻を近付けた。


「……」


 匂いのパラサイトが、脳まで来たのだろう。


 繁はそのまま、ぶっ倒れてしまった。





 目が覚めれば、そこは部屋だった。


「あれ……」


 いつもの布団の上だ。だが、なぜかいい匂いがする。


「え……」


 だが、まだ鼻の奥と脳に、あの悪臭が残っていた。


「これ、どんなフレグランスでも消えんやろうなぁ。これはヤバい」


 部屋を見渡すと、チリ1つ落ちていない。ガラスの曇りもなく、輝いていた。


 まるで、別の部屋に来たような、錯覚に陥る。


「すげえ……」


 洗濯物も、すべて綺麗に衣装ケースに納まっている。


 さらに、テーブルの上には料理が並べられていた。


 肉じゃがにホウレン草のお浸し。厚焼き玉子に、味噌汁。


「……」


 まさか、料理までしてくれているなんて、思わなかった。


 料理の横に折り畳まれた紙が、1枚あった。


 繁は、それを手に取って見た。



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