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家政婦の水戸

第12章 さようなら水戸さん

「いやいや、水戸さん、なに言ってるかわからないよ……なにがあったのこれ?」


 聞いても、言ってることがわからないのに、なぜか聞いてしまう。


『あ゚ん゚よ゚は^じょ゙う゚ず(なんか、両足崩れちゃって)ろ゚ろ゚ろ゚(あはは)』


「いや、なに言ってるかわからないから……あれ、水戸さん、メカいないの? メカ水戸さんはどこ?」


『は`い゚き゚し^ょぶん゚(3体とも点検中みたい)』


「ちょっと待って」


 つぐみはカバンの中から、携帯電話を出した。


「これで、打ち込んで」


 水戸さんは携帯電話を受け取り、今言ったことを、全部打ち込んだ。


「え……両足が崩れて、3体とも点検中? 同時に故障したの?」


 上手く伝えることが出来なかった。


 すると、中から年輩の男性従業員が出てきた。


「あの、大丈夫ですか? 救急車呼びましょうか?」


 つぐみが、代わりに対応した。


「あ、私、彼女の同僚です。救急車は大丈夫です。おそらく、そっちの方が大変なことになると思いますので……」


「いや……でも、そこに倒れたままも困りますから……」


 それもそうだ。



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