テキストサイズ

家政婦の水戸

第12章 さようなら水戸さん

 恵実の部屋のドアノブを握る。


 ジュッと音がした。


 そして、ドアを開けた。


 熱い空気が、顔を包む。


『わ"き゚や゚く`キ~ャラ゙(恵実さん!!)』






 誰もいない。


『……?』


 窓が大きく開いている。


 外を見る。


 背中にロケットブースターを付けた、メカ水戸さんが、恵実を抱えて下まで降りていく。


『ほ~ん゚き゚か……(ロケット水戸さん……)』


 こんなに早く、新しいのが出来るのか……。


 まるで、プレイステーションのような流れで、新しい物が出てくるなと、水戸さんは感じた。


 そして……なぜ私は救助しないのかと、深く思った……。



 やがて、消防隊からの消火作業がはじまり、数分後、火は消し止められた。


「みんな大丈夫かぁっ!!」


 事態を聞き付け、帰ってきた羊は、すっかり変わってしまった我が家を見て、肩を落とした。


 紗知と恵実は救急車の中で、応急措置を受け、羊は警察に事情聴取を受けていた。


「お巡りさん」


 声をかけたのは、大神だ。


 そこには、メカ水戸さんが、男を一人、抑えていた。


「あの家に放火したやつ……こいつだよ!!」



ストーリーメニュー

TOPTOPへ